軟性下疳(なんせいげかん)の特徴
かつて性病の1割を占めていたとされる軟性下疳(なんせいげかん)であるが、抗生物質の登場により激減し今では先進国でほとんど見ることはなくなっている病気である。しかし、現在でも南アジアや熱帯地方での発生が確認されている。
感染経路
感染源は軟性下疳菌とよばれるトウ菌で、人体外での生存率は極めて低い。性行為によって感染する性病である。
症状
症状は潜伏期間が短いのが特徴で、かんせんご2・3日で赤く盛り上がったイボのようなものができ、膿が出て黄色くなり、やがて形が崩れて潰瘍状になる。この潰瘍を軟性下疳といい、潰瘍の表面に膿が付いていて、こすると容易に出血し激しい痛みをともなう。
男性は、包皮、亀頭、包皮小帯など。女性では小陰唇、尿道、子宮膣部、肛門周辺に多く発生する。
検査方法
膿を採取して検査する。ほか、症状が特徴的なので医師による問診・触診などによって診断される場合がある。
治療方法
抗菌剤の投薬によっておこなわれ、3〜7日程度で症状は改善する傾向にある。